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癸卯大寒、お納めと大雪

 

癸卯(みずのとう)の年、いまは二十四節気でいう大寒。寒さも本格です。

只今(1/25 12時)外は晴天ながら気温はなんと0度。良く冷えています。

ご覧の通り、の雪。

 

姫路は瀬戸内気候で元来冬の厳しさも少なく、雪はちらつきこそすれここまで積もることは滅多にありません。雪国で日々大変な方には申し訳ないですが、この非日常感、楽しいものです。

 

さて姫路の職場では西野屋台の漆塗りと福泊屋台狭間彫刻修復を最優先で進めております。この二つ、なんと年度内、3月いっぱいで完成・納入をしなければいけません。

狭間彫刻はいざ知らず、屋台屋根の漆塗り(修復ですが下地からなので新調の塗りと同等)を3月で仕上げるなど、初めてのケースです。いかに早く、かつ従来と同じ仕上げにするか。日々難題に挑んでいます。

 

さてそんな大急ぎのそれらの作業のキリが、昨日ちょうどこんな寒い日に当たりまして、夢前のコウバ(姫路の職場から北に10キロ少々)で作業していました。

 

八反田屋台。(令和4年11月お預かり時)

四本柱のみ先行して姫路で進めていたのですが、ようやく本体に掛かります。

まずは分解。屋根本体と斗組の分離から。

一段ずつ、

外していきます。

各部部品に印を入れ、メモを取り、写真で記録しながら少しずつバラします。

小斗(こます)だけで約350。

 

で、通し肘木をもう少しで外せる、という段階でふと窓の外の様子に気付く。なんか動いてる。白い。慌てて外を見るともう野原は雪景色。やばし。

朝の天気予報では夜までお日さんマークだったので、普段放置のスバルで行ってました。こんな日になにも、、。

日曜に整備したところやったのでつい乗りたくなってしまったのです。

あーべちゃべちゃなるな~なんてガッカリしながら、這う這うの体で帰ってきました。

 

姫路も本降りでした。店の前もこのとおり。

ここまで景色が変わるともう旅行気分です。童心です。もう50なのに。

 

夜の作業を終え、帰り道、

皆さんもそれぞれ僥倖を楽しんでおられるようでホッコリしました。

 

明けて今朝の様子。

私は歩きなので何の問題もなかったのですが、国道は大変な渋滞です。普段温暖ゆえすぐ支障が出ます。

消防のブーツ、グリップも悪くなく大活躍。

 

一点助かったことと言えば、この雪の前の日、納品でお客様を訪問していました。一日違えば不可能。長くお待たせしていたので延ばすことにならなくてホッとしました。

 

漆塗りの中戸です。

奥に見えるお仏壇は、昨年6月に漆塗り修復をしお納めさせて頂いておりました。

 

お預かり時、

完成。

 

お仏壇も中戸も、大変お喜び頂けました。

直接ご依頼を頂戴し、我々が手を動かし、お納めさせて頂ける有り難さ。その当たり前ではないことに感謝を忘れることはありません。

皆様、いつも有難うございます。