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にんげん

 

先週は急ぎの用件が多く、二週間ぶりの職人日記です

 

このところ、やっぱりプロはプロ、と感じる出来事が続きました

 

ひとつめ、年明けにお預かりしていた剣道の胴台

東京の方からのご依頼でした

塗り部分に入れていた家紋が傷んだので直してほしいとのこと

ご指定の紋は丸に木瓜(もっこう)

 

 

 

 

 

仕上がりがこちらです 馴染みの蒔絵師さんに頼みました

一寸ほどのサイズ感です

私も塗師として漆は当然扱いますが、

粘りや均しにくさ、硬化のさせかたなど

その特性のうえでこういう精緻な仕上げを見ると、さすが本職と感じ入ります

(勿論丸投げではなく、塗りの荒れの補修はうちで塗り直してからの蒔絵です)

お預かり時漆塗り修復完了

 

二つ目は先週半ば、近くの幹線道路で大きな事故がありました

電信柱が折れて道路往来が危険との判断で四車線通行止め、

付近は迂回のクルマで何時間も渋滞していました

(知り合いの方の撮られた現場のようす)

ところが出先の用事を済ませて復路、もう通行止めは解除、

どころか、なんともう折れた電信柱などなく、

素人目には新しい柱に立て替えられているように見えました

 

事故はもちろん予期せぬもの

電線という担い上、当然様々な種類と本数の配線が入り組んでいると思われます

それが半日も経たないうちに復帰

想像するに、

電気の遮断から状態把握、手配、折れた柱の撤去、柱の新設まで――

きっと緊急に対応できる人員配置も整えられていたのでしょう

プロ、を感じました

 

その次の日、京都出張でした  古都は桜満開

昼までに打合せは済み、あまりの好天なので帰り道に吹田の万博公園に寄ってきました

久しぶりに見上げる太陽の塔

その堂々とした存在感に静かに感動

ただ見上げるばかりでした

自分の領分は芸術ではありませんが、いつか言葉(説明)の要らない物造りまで辿り着けたらな

 

時を超えて残るもの、の超模範的な実例を前に、あらためてそう感じました

 

きのうの日曜日は播州に春を告げる、北条の節句祭りでした

日中の現場仕事を終えたあと、足を運びました

こちらでは純粋な「人の姿」に感動

 

祭りの良さのひとつに、日頃の役や肩書を脱ぐ、ということが挙げられると思っていますが、

きのうの祭りに参加されている皆さんの理屈ではない熱気、興奮に、

一観客として楽しませていただきました

 

北条の皆様、おつかれさまでした、ありがとうございました

宮を離れて落ち着いた空気の中の提灯と夜桜にまた感動

(さいきんしょっちゅう感動)

 

「お役目の、ひとつの究極の形」=プロと、

お役目を脱いだ純粋な人の姿  に触れた一週間でした

にんげんって、すばらしい

 

追伸、北条の祭りで光っていたプロの風景

 

#祭り

#漆