ことしの初め、近所のロイヤルホストさんが店を閉められました。
姫路城の石垣を前に、一方通行の国道の流れを眺めながら、ゆっくりと過ごせる、好きなお店でした。
街の景色としても子供時代から慣れ親しんできました。
なくなると第一報を聞いたとき、まあまあ、いえかなり、ショックでした。
子育て中も、なにか特別な日はたびたび行ってました。
思い出は、静かに積もっています。
昨年大学生になった娘の、はじめてのアルバイト先もここでした。
あるとき、なんと会社から表彰をもらってきました。
聞けば、接客をしたお客さんがわざわざ本社にお褒めのお言葉を届けてくださったのだそうです。

勉強では学べないこと、けれど人として大切なもの。
それが娘の中に息づいているのだとしたら、親としてこれほど嬉しいことはありません。
「学び」は「真似ぶ」から来ているといいます。
彼女のこれまでの人生のどこかで、私や周りの大人の背中が、ほんの少しでも伝わっていたのなら――
それは、何よりのよろこびです。
景色は変わります。人も生まれ、やがて去っていきます。
それでも、心や想い だけは伝わり、残っていくのでしょう。
いろんな機会をくださったロイヤルホスト姫路店さん。
ありがとうございました。

いつかの誕生日


