白浜・中村屋台経過(08/11/5加筆・修正)


 毎年10月14・15両日行われる松原八幡宮秋季例大祭、「灘のけんか祭り」。
その七ヶ村のひとつ、中村屋台の漆塗り箔です。
 白木製作は宮本住建。金具は川村商店さんです。

 平成15年3月16日曇り空のもとお預かりいたしました。店に納められた途端パラパラ雨が落ちてきたように思います。

中村の高欄は乗り子が座られる後ろが外にでているタイプです。高欄掛けが一体となっています。






      
 桝組の金箔押しの様子。当店では金箔も天然漆で施工(箔を押す、といいます)ムロで乾かします。
すっきりツヤのある金箔押しにはやはり漆を用いるのがいちばんです。

右の写真には井筒の平桁(ひらげた)や天井の押さえ縁も写っています。



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 四本柱・井筒の木目研ぎ出しから下塗りの様子。
透き漆塗りの場合、木地自体の表面の仕上がりによって塗りあがりの木目の見え方が左右します。
低い部分が黒く残り、木目以外の模様として出てしまうからです。
あまりに深い傷などは完全に消すことはできません。




 前述の高欄の高欄掛けにあたる部分です。かなり入り組んだ複雑なものです。
堅地(漆の下地)の研ぎが済んだところ。




















  
 店先に並ぶ二台。向かって左の屋根が中村です。この写真ではまだ下地のままです。6月中頃の写真。
屋根の深さがよくわかります。


漆の塗りの工程です。こちらは下塗り完了時です。




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