東山の紋 ・ 千成り瓢箪

白浜七ヶ町の一つ東山の紋、千成り瓢箪の塗り箔です。平成12年度に新調されました。


   
 旧の紋。ひょうたんの間、平らな部分と中央のまるい部分は金物がついています。



 紋の裏側に明治三十三年九月と表記があります。それが平成11年まで使われていたので実に約100年もの歴史です。

 塗り箔は幾度となく修復されています。
屋根が新調される度にそのときの屋根の勾配にあわせて削られ紋の高さはすこしずつ低くなっていったと想像されます。


















 新しく作られた紋。布貼りののち堅地(うるしによる下地)がつけられ研ぎ終えた状態。

                 




 下塗りを経て上塗り完了。
さいきんでは金箔が押されるところには黄色い漆をつかうことが多いです。
黄色だと擦れたりして金箔がはげても目立ちにくいという利点があります。

 この画像では黄色というより茶色っぽいですがこれは漆が硬化するときの初期変化で、時間の経過とともに色が抜け硬化前の色(この場合は黄色)にもどっていきます。

漆は空気・水分にふれて色づきます。この特徴は黒うるし朱うるしにもいえるものです。









     

 箔押しへと作業は進みます。前の紋では金物が使われていた瓢箪の間の部分にはプラチナ箔を押しています。



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