漆塗り 屋台

漆の前に

 

師走。

祭りが終わって1ヶ月半が経ち、本格的に平成31年度の作業が始まっています。

塗師屋は漆を塗るのが本分ですが、漆を使い始める前に結構な準備を必要とします。

 

分解はその最初の第一歩。

屋台は木の組物なので、バラせる所は全てバラします。


(山崎屋台高欄)

それぞれの部材の位置はもちろん、向きや上下方向もすべて記し分解していきます。

 

こちらは宇佐崎屋台高欄。

このあともちろん、一つひとつの束(ツカ)まで分解。

 

軽トラは簡易作業台として便利です。

 

それが終わると木地拵え。

漆塗り(下地・塗り)に伴って分厚くなる分を削ります。
塗りしろを間引くというわけです。

 

屋根に関しては、井筒と斗組を外すと、それ以上はバラしようがないので一つのものとして見ます。

目下屋根の中の作業を黙々と延々と続けています。

 

繰り返しになりますが、長い長い工程の第一歩。

でもとても重要です。

経験に基づいてじっくりと進めます。