英賀西浜の下地工程が終わり23日に金具の竹内さんが寄られました。
屋根鏡は二十回を優に越える回数の地付けで鏡の厚さが増し、
自ずと総才の形(幅)が変わります。木地段階の採寸のまま金具を造ると合いません。
それで、下地が終わるともうその形から変わることが無いのでその段階で金具やさんが型を採りに来られます。
人間の体で言うと「肉」が付き終わり、いよいよそしてやっと皮膚、
漆塗りに入ります。
屋台に関しては漆塗りの9割近くは下地作業です。
竹内錺金具の藤本さん。
二階職場では今週末にお納めするお仏檀を組んでいます。
塗りが済み、さいごに待つ蝋色(磨き)工程は
完成の塗り肌になっていくのを目の当たりにできてたのしいものですが、
仏檀にしても屋台にしてもやはり組み立てが一番です。
いままでの長い地中生活から抜け出しやっと日の目を見る蝉の気分とでもいいましょうか。
ものが形を為す瞬間、製造業の醍醐味です。
そして一日二日でお納めする、旅立ちもやはり蝉です。
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